世界のCNPから

くろるろぐ

バイ春クロル2018夏(2) オナニー・イン・ザ・大阪

 皆様お待たせいたしました、菅田将暉と同じ惑星に生まれたことで有名なクロルです。

というわけでバイ春クロル後半戦のブログをやっていこうと思います。

 

前半戦は以下です。

cnp.hatenablog.com

 

ヒアウィゴー!

 

1.早朝

8/15(水)7:01。僕はふらふらの足取りで宿(ネットカフェポパイ)を退出いたしました。

これ僕も最近やっと気付いたんですけどね、ネカフェって宿じゃないんですよね。

場所にもよりますが、滞在時間を自動で延長してくれるタイプの店でない場合、最初に10時間と言ったら10時間後には延長手続きをしに行かなければなりません。でもどうせ延長手続きをするために起きたら「もっかい寝よw」とはならないので、結果7時から梅田をうろつくオタクと化すしかないのでした。

 

そんなわけで7時にネカフェから出た僕、早速バイクを取りに行こうとしたんですが、

なんかもう、こういうグダグダ感が一人旅って感じなんだよな。

じゃあいっそ汚れた服の洗濯でもするか、と思ったものの、梅田駅周辺にコインランドリーを見つけられず、遠くのコインランドリーへ行くのもダルく。クロル23歳、見知らぬ土地でマスをかいてもひとり。

(参考: せきをしてもひとりとは - 現代俳句一覧 Weblio辞書 )

 

結局9時にバイク駐輪場が開くまで梅田駅周辺をうろつきました。

しかしまあ、悪いことばかりとも言えませんね。

行き交う人々の波。お盆休みを得られなかった社会人たちのよれたスーツ。大学生くらいの男女グループ。生脚の眩しい女子高生の群れ。そして漏れ聞こえる会話は、無論どれも関西弁で。

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空も青かったりなんかしちゃったりなんかして。

 

僕の旅行は「遠くへ行きたい」という動機から始まることが多いのですが、そういったニヒル・アンド・アンニュイ・キモ・デブ・オタクにとって、「旅行先で生活している人間の営み」を客観的に眺めるときほど「遠くへ来た」感を感じられる瞬間はなかなかないと思っています。何しろこちらは気ままな旅人。まるで透明人間にでもなったような気持ちでいられます。大江健三郎の「孤独な青年の休暇」とか思い出してしまうわけですよね。

孤独な青年の休暇 (1960年)

孤独な青年の休暇 (1960年)

 

いいね。 

よくないね。

大阪、信号や横断歩道に関して罠が多すぎません? 横断歩道をひとつ見逃しただけなのに二度と対岸に渡れなくなったので泣きながら棒高跳びをして渡りました。渡っていません。

 

 

2.洗浄

ここ僕がswarmでスポット登録しておいたのでよく利用する方はぜひチェックインしてあげてください。

というわけで、服がマジで2日分しかなく汗の臭いを存分に放ちはじめていたため洗浄のメリークリスマスと洒落込みました。

(参考: 戦場のメリークリスマス - Google 検索 )

 

いくら人間の体臭が好きな僕でも2日間ほっといた自らの服から漂う臭気を愛することはできません。愛とは物哀しいものです、愛と哀とはいつでも隣り合わせなのです。

 

ついでに自分自身の体も洗濯することにしました。

岩盤浴は断念したけど風呂はとてもよかったっす。複数種類の風呂に浸かれる感じのやつです。

割と何でも食える食事処がついていたのでデブとしては助かりました。大盛りにしてやったぜ。

 

 

3.大阪城

お、お、お、おおお大阪城だ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!

大阪城だ〜〜〜〜〜〜!!!!!!

 

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 景色がよすぎる。

僕は天守閣から下々の者共を見下ろしながら徒然なるままに考え事をしました。セックスのこと、性行為のこと、メイクラヴのこと、同衾のこと交尾のこと共寝のこと。

天下統一を目指したかつての将軍たちも股間の将軍と向き合って生きていたに違いないわけです。そう考えれば平成最後の夏を生きる僕らもまた将軍みたいなものなんじゃないでしょうか。

ほらそれに僕らだって夏の陣でも冬の陣でも東西を駆け巡っているわけですし、これはもう将軍と名乗っていいと思います。天下だかTENGAだか知りませんが統一してやろうじゃありませんか。

 

 

4.飛田

実は美少女姉貴に傘をお借りしたのに帰り際に返しそこねてしまったという事件があったので、夕飯はご一緒しました。

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顔のいい人間は甘いものを食べるらしい。

僕の顔もこれでよくなりました。なっていません。

それにしても、人と一緒に過ごし笑う機会が限られてきている僕にとって久々の交友は楽しかったです。大阪は暖かいところです本当に。ありがとうございました。

 

さて傘を無事にお返しし(ほんとすまなかった、ありがとう)、バイ春クロルもいよいよ大詰めとなりました。

……このまままっすぐ自宅方面へ向かう、はずでしたが。

 

 

まあ、大阪くんだりまで来たからには一目でもここを見ておきたかったわけで……。

「性的なるもの」への好奇心と探究心に突き動かされて生きてきた僕にとってここはまさに「聖地」ですから……。

 

とはいえ

ラブホに入れなかった僕が冷やかし目的でこの聖地に足を踏み入れられるはずもなく、正面にある「飛田新地」と書かれた提灯だけを見て退散しました。いやだって実際に女を買おうと思ってきたわけじゃないし……。

でも外を通っただけで中から漂う淫靡な匂いを感じとることができました。ラブホ同様、そこにあるのは確実に性行為へと至る道であるわけです。

否、ラブホはギリギリでセックス以外の目的に使われる可能性を持ちますが、遊郭は確実に性的なる意味のみを孕んだ場所ですからね。もはや場の空気そのものが「性」を抱いてしまうのは仕方のないことでしょう。サイコーか?

ちなみに周辺は住宅街のようになっていて、例の遊郭はその中にいきなりステーキならぬいきなりフーゾクといった感じで存在していました。すげえな。近くに住みたい。いや一般人の家ではないのかもしれないが。

 

こうして最後に悔いをさっぱりさせた童貞は、今度こそ帰路に着いたのでした。

 

 

 

5.帰路

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 頬を撫でる風は冷たく、あたりは山あい特有の闇に包まれておりました。走れど走れど街灯りは見えず、塗りつぶしたような黒だけが広がっておりました。

やがて僕のバイクは静かに宙へ浮かび上がりました。黒々と横たわるアスファルトが、化け物のようなトラックが、目に痛いほど白いガードレールが、僕と僕のバイクの遥か下方に見えておりました。エンジン音は木々に吸い込まれて消え、ただ自分の呼吸音だけがうるさいほど響いてきました。

バイクはそれでも上昇を続け、やがて月に触れられるほど高く飛び上がりました。

月は言いました。「あなたが無くしたのは金の童貞ですか? 銀の童貞ですか?」。僕は震えながら答えました。「どちらも無くしておりません」。すると月はにっこりと笑いました。「正直者のあなたには金と銀の童貞をあげましょう」。こうして僕はギンギラギンにさりげない童貞となったのです。

 

以上はマジで走りながら考えていた童話です。誰か絵本化して。

 

といった感じで深夜、眠気と疲労とで限界を感じていた僕は予定よりも早めに宿を探しました。

結局またネカフェじゃねえかよ。

はい、ちょっと大きめのネカフェです。

いやちょっとじゃないな、こうしてみると結構でかいですね。こういうところは設備が充実している場合も多いのでオススメです(ネカフェに泊まることそのものはオススメしません)。

何せ設備が充実しすぎてめっちゃ明るいからね。これ消せないんですよ地獄か? 深夜やぞ。

 

こんなところで寝られるか!!!!!!!!!!!!!!!

僕はどこでも寝るオタク。

 

これはネカフェにあったインスタント映えのしないインスタ汁、じゃなくてインスタ映えのしないインスタント汁ですね、朝飯がわりに一口いただきました。染み渡りすぎてしみちゃんになった。

(参考: しみちゃん - Google 検索 )

 

のんびり過ごしたのち、僕は名残惜しさを感じながら走りはじめました。

 

三重県を通過。この建物、気になった。

 

静岡県を通過。あとで見たらど真ん中ではなかった。

 

愛甲石田。初日にここで最初のツイートをしたので、まあ戻ってきたなというところです。

すっかり関東でした。

 

帰ってきたぜ。

 

6.総括

正直これに尽きる。

せめて日程には余裕を持ちましょう。12時間、ちょこちょこ休憩していたとはいえほぼブッ続けで走るのは愚かすぎました。マジで意識を失いそうでした。事故らなかったのは奇跡に近いと思います。

 

というわけで、僕と同様に320ccくらいのバイクで遠出しようとしている方へ。ガソリンをこまめに入れる手間に苦しんでください。ブッ続けで走るくらいなら野宿した方がマシです。夏場に黒いヘルメットでロングツーリングすると脳が茹で卵になります。僕から言えることは以上です。

 

でも、

旅は本当に楽しかったです、これでしばらく生きていけます。

人々、つらくなったら旅に出ような。

 

 

ではこれにて、バイ春クロル2018夏のご報告を終わります。

ほな。

 

 

7.おまけ

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この旅のおかげでついにバイクが総走行距離2万kmを超えました。

今回の旅自体で走ったのは往復1000kmちょいくらいのはずなんですけどね。

 

追記:タイトルにオナニーって入れたかっただけで別にオナニーはしていません。まあ、人生そのものがオナニーみたいなところはありますけどね(ドヤッ)