世界のCNPから

くろるろぐ

高校生のコスプレをした

高校時代によく着ていた服を着て、(大学時代から乗り始めた)バイクではなく(高校時代から利用している)電車で移動してみた。

 

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電車の窓から見えた景色は青と緑に分かれていた。

当時はガラケーだったが、さすがに動くガラケーを用意することができなかったので、そこだけはスマホである。たったそれだけの差でも、やはり高校時代からの時代の開きを感じてしまわざるをえないのだけれども。

 

何がしたかったのかというと、追憶だ。

唐突に、高校生になりたいと思った。

 

先日、歌舞伎町で未成年には入れそうもない店のキャッチから声をかけられまくったとき、僕は想像以上に傷ついてしまったのだ。

自分で言うのもあれだが、僕はぼーっとしがちなバカで、未だに大人になんてなれそうもない、なりたくもないと思っていた。

それなのに、他者から見れば僕は、もう立派な「大人」なのだ……という事実が、僕をかなり苦しめた。

 

若くありたいというのとは違う。あくまで、子どもでいたかった。

河原で石を投げて遊んだり、泥の中に頭から突っ込んでいったり、花見と称して公園に集まったり、夏合宿へ行って水鉄砲で互いを水浸しにしたり、帰り際におでんを買って食ったり、唐突に雪合戦をしたり、好きな人に勝手にときめいたり、話せただけで嬉しくなって舞い上がったり、15禁のエロ本で抜いたり、泣いたり泣かせたり、笑ったり笑わせたり、したかった。

 

余裕のある方は、THE 抱きしめるズというバンドの「修学旅行に連れてって」という曲を聴いてみていただきたい。何となく、僕の言いたいことがわかっていただけると思う。

 

あの頃のことを思い返して丁寧に拾っていけば、悪いことばかりじゃなかった。
って話をしようとするとどうしても、「でもその輝きはお前が周りを傷つけて痛めつけて得た輝きだろ」っていうのを思い出してしまうので、「高校時代は幸せでした」と一言で言うわけにはいかないのだが(この辺の話も、いずれ僕が本当に反省して覚悟できたら語りたいと思っている)。

いずれにせよ、僕は過去に帰りたい。あの頃の楽しかった時間を過ごしたいという意味でもあるし、あの頃の最悪な自分を塗り替えたいという意味でもある。今の僕なら、まだもう少しうまくやれるような気がする。

 

そんなわけで、高校生のコスプレをした僕は、本日しばらく高校生でいるつもりだ。