世界のCNPから

くろるろぐ

等々力渓谷へ行った

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等々力渓谷へ行った。

(参考: 等々力渓谷公園 | 世田谷区 )

 

一人旅に関してハズレを引いたことのない某氏にご提案いただいたためであった。

都心ど真ん中に突如として現れたる自然豊かな渓谷、というわけで有名な場所であるらしい。事実、お年寄りから子どもまで多くの人々とすれ違った。

 

(正直なところ、若いカップルや大学生らしきグループのそばへ近づくとそれなりに騒々しかった。また、何やら社会への不満をひとり大声で空へ向けて叫んでいる哀しい若者とも巡り合ってしまった。けれども不思議なことに、彼らから少しばかり距離を置くと、そうした騒ぎ声は森林のざわめきに溶けてくれたのだった。)

 

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下調べも何もしてこなかった僕は、ただ目の前の自然に圧倒された。すぐ外は自動車の走り回る大通りだというのに、公園の中はシンカンとして、前述の若者たちのボソボソ声と、水の流れる音と、鳥の鳴き声だけが聞こえていた。

どんな鳥がいるのだろう、というのを解説してくれているボードが設置されていたことから察するに、やはり彼ら野鳥はこの公園の名物のひとつであったらしい。

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カラスも野鳥。

 

 

そして階段を降りていくと川に行き当たった。

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これは谷沢川という川で、このあたりをずっと流れてきて最終的に丸子川や多摩川の方と合流するものとのこと。


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そして、この写真でお分かりいただけるだろうか。カーブしているところに砂や小石や泥が固まっているということを。

僕は自分がボッチなのも忘れて「これ理科でやったやつ!」と叫びそうになった。本当に叫びそうになった。

 

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ね?

 

 

そうして僕は川の流れを見ながら、ゆっくりゆっくり歩いていった。

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これは「普通」とか言われてしまっていたカシの木。

 

よく分からないなりに歩いてくると、こんな景色とともに稲荷神社や何やが見えてきた。

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とりあえず参拝してから手近な階段を上がった。

 

するといきなり甘味処の庭に出てしまった。

 

人の良さそうなおかみさんがいらっしゃいませと微笑んだので、済し崩し的にその場でお汁粉を注文した。
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これが非常に甘くて美味かった。お汁粉に塩昆布をつけて出してくる店にハズレはないのだった。

 


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その店のトイレの前にこんな張り紙がされていた。執事がいる不動尊にハズレはないのだった。

 


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ちなみにこの店は「雪月花」という名前だった。この看板は退店時に発見した。本来の入り口と逆側から訪れてしまったらしかった。

 


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その流れに乗り、執事がいることで有名な不動尊の方にも訪れて参拝してきた。執事はお見かけしなかったが、頬をひねり上げて変顔をしている最中の和尚さんをお見かけした。妙な空気になった。

 

 

そのまま歩いていくと日本庭園があったので、そちらも見てきた。
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この写真はなかなか雰囲気を出せているのでは。


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これはミカン畑。

 

 

歩き疲れて腹を空かせた僕は日本庭園の先にあった広場で昼寝をした。そこは夫婦・団体客・カップルで賑わっていたが、僕が寝ている区画には誰も近寄らなかったようだ。気持ち悪がられたのだと思われる。
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すやすやしたのち、そろそろバイク駐輪場からバイクを出せなくなりそうだったので帰路を目指した。その折、まだ歩いていない箇所と、まだ見ていないものとがあることを知った。
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例えばこの橋。降りて歩くことができた。

 

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ただし雨が降っていないときに限る。

 

 

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最後に、ここの名物であるはずの「横穴古墳(東京都指定史跡等々力渓谷3号横穴)」を見ていないことに気づいた僕は、上がった階段を降りて探しにいった。一人旅のこういうところが大好きだ。

 

せっせと歩き回った結果、それは僕が最初に入った入口のすぐそばにあったのだということが判明した。手前にあった説明文は見たのに、その先に実物があるというのをなぜか見落としたのだった。「ゴブリンスレイヤー」でシャーマンの作ったトーテムに気を取られてしまった白磁冒険者のような状況だった。ちょうど横穴の話だしね。

 

 

 

 

……さて。アタマを渓谷へ戻そう。

横穴は近づくと奥まで見えた。昔々のものとはいえ一応は墓なので、何となく写真をパシャパシャ撮るのは憚られた。

そこで、たぶん今まで誰も撮ろうとしなかっただろう方向性の一枚を残してこの記事の締めとしたい。

 

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これは墓の前に立って振り返ったときの風景。

 

以上。