世界のCNPから

くろるろぐ

ぼーっとしていたい

疲れた。

具体的に何かがあったわけではない。むしろ僕は今、一般的観点から見て「うまくいっている」状態にあるのだと思う。仕事は少しずつ面白くなってきたし、友人とは元から疎遠なので今更どうということもないし、某との関係も僕の主観から見たかぎりでは良好であるように思われる。何も狂っちゃいない。けれども、どうにも心身がおかしい。

 

最近の生活から刺激や成長を感じられなくて焦燥に駆られている、というのとは違う。重苦しい感情にのしかかられて鬱屈としている、というのとも違う。推察するに、これは疲弊なのだ。怒りや悲しみや苦しみから切り離された、完全なる「疲れ」によって僕はぶっ倒れているのだ。

 

一週間に渡ってブログをサボってしまっていた。ツイッターでさえ負担になるので離れてしまっていた。他者の意見を聞いて自分の糧とする、そして自分なりの文章を書く、そんな営みを常日頃から楽しんでいるはずの僕は、おそらく初めて「他者の言葉を見たくない聞きたくない」という拒絶反応に囚われてしまった。

かといって何かに腹を立てているとか、何かに落ち込まされているとか、そういうことではない。ただポカンとした空虚がある。がらんどうの脳味噌がある。ときおりパッと燃え上がるように苛立ったり泣きたくなったりしても、まるで紙屑みたいに一瞬で燃え尽きる。燃えつづけるだけの油がない。何もしたくない……というとネガティヴな言い回しになってしまうが、僕は本当に何もしたくない、何もできない、ぼーっとしていたい、と思ったのだった。

 

体の調子も優れない。あまり食欲がない。食えば必ずと言っていいほど吐き気に見舞われた。酒は飲んだけれども、美味いと思って飲んだというよりは、楽になりたくて飲んだようなものだった。そして、楽にはならなかった。性欲はもはや全くと言っていいほど失せてしまっていて、恐ろしいことに、セックスの話題で盛り上がるような気力さえない。さらに不思議なことには、睡眠欲も歪んでしまっていて、ある瞬間にはこの場で倒れてしまおうかというほど眠くなるのに、ある瞬間には必死になっても眠れない、という有様なのだった。

この程度、普段からもっと苦しんでいる人々にしてみれば大したことのない話であろうけれども、平常時には「体調を崩せない」ことで有名な(?) 僕からすると、充分ゾッとさせられる体調であった。

まあ、単に寒いからなのかもしれない。

 

ともあれ、こういう傾向の疲れ方をしたことがあまりなかったため、僕は正直なところ困惑している。もう老いが迫っているんだろうかと暗澹たる気持ちになっている。

 

……などと言いつつ、こうして書いているうちに少しは気分が楽になってきつつもある。やはり僕の場合、「上手くいかないときほど一瞬だけ気合いを入れて動いてみる」というのが向いているらしい。とはいえまだどうにも本調子じゃなさそうなので、のんびりやらせていただきたい。

寒さには気をつけよう。