2020-05-19 雨が降っていた 独り言 ダークレベル:0 とろりと虚空を眺めていたら、電車を何本も逃した。帰らねば、いけなかった。雨が降っていた。 なんだかんだ、近世近代の作家は恵まれていたと思う。デカダンに耽溺するだけの、余白があった。現代の僕らには余白がない。行間もない。ぎゅうぎゅう詰めの予定帳。 やめようやめようと思って、またやめられなかった。遠くで風の音がした。世の人は、よく正義でいられるものだ。僕は、正義のほうを塗り替えることでしか、正義でいられない。寒いと思ったら、服を着る。 動けないなあと思った。